とんがり帽子のメモル、孤独な少女と、不思議な小人の、心の交流が美しい
こんにちは。
Detch UP!!です、こんにちは。
今日は「とんがり帽子のメモル(1984-1985)」の魅力をご紹介します。
孤独な少女と、不思議な小人の、心の交流が美しい
『とんがり帽子のメモル』は、ムーミンで有名な名倉靖博さんがデザインした可愛らしいキャラクター、水彩画のようなイラストで描かれた丁寧な背景などが見どころです。
子供向けの作品ではありますが、その作画面でのクオリティの高さから、大人のファンの間でも話題となった名作です。
作品の主人公であるマリエルは、病弱で孤独な少女です。
孤独なだけではなく、なんとなく世の中に対して一種の諦めを持っているような子です。
このマリエルが、メモルたち不思議な小人(実は宇宙人)に出会い、友情を結びながら次第に自らの殻をやぶって成長していくのがこの作品のテーマといっていいでしょう。
とはいっても、なにも難しいストーリーが展開するわけではありません。
元気一杯のメモルが、マリエルの力になりたいと一生懸命がんばり、それにマリエルも応えようとする姿が可憐でいじましく、見ていると思わず顔がほころんでしまいます。
また、二人の友情や多くの人たちとの出会いや別れは、本当に胸に迫るものがあります。
とんがり帽子のメモルは子供から大人までが楽しめるアニメです。
最初は、あの独特で癖のあるキャラクターが好きになれなかったので観ませんでした。
しかし、偶然にメモルを観ることによってその作品の素晴らしさを知り、それからは逆に、名倉靖博さんが描く絵柄やイラストのファンになってしまいました。
不思議なものだと思います。
メモルの面白いところは、メモルとその村の住人は宇宙から来た宇宙人だというところです。
だからなのかメモルたちは、身長が人間の親指ぐらいの大きさしかありません。
キャラクターや背景は絵本のようなのに、「宇宙船に乗ってきた」という落差が、なんだかおかしくて素敵だなと思いました。
登場人物も、最初は気厳しい人だったり意地悪な人だと思った人たちが、本当は心の優しい人たちなんだと後になってわかることになり、その事に胸を打たれます。
この物語には悪人は出てきません。
誰かが誰かのために何かを諦めたり犠牲になろうとする心の優しい人たちの物語です。
小さな子供にはそういう部分はまだ理解できないかもしれませんが、いつか大人になってメモルやマリエルがなぜそうしたのか分かった時に、この物語の優しさや人を思う心の美しさの意味を知ることになるのだと思います。
友を思う気持ち、愛する人を気遣う優しさ、仲間を守る勇気…。
とんがり帽子のメモルは、そんな優しが溢れた名作だと思います。
エンディング曲がきれいな曲で、この物語にピッタリです。
この曲に合わせて名倉さんの描く絵が、また素晴らしいです。
作中の音楽も素晴らしく、マリエルが弾くピアノをはじめとして様々な良曲がたくさん盛り込まれています。
映像も非常に丁寧に作られており、今見ても十分鑑賞に耐えうるクオリティだと思います。
いつの間にか忘れてしまった優しさ、友情、そしていくばくかの悲しさを体験してみたい方、ぜひこの作品を鑑賞してみてください。
お子さんがいらっしゃる方は、是非一緒に鑑賞されるのをオススメします。
きっとお子さんの心にも、素晴らしい何かを残してくれる作品ですよ。
OP「とんがり帽子のメモル」を、演奏してみた
「メモル×2、おしゃまなチビきらきらと朝露浴びて!!」
作詞 - TARAKO / 作曲 - 古田義昭 / 編曲 - 青木望 / 歌 - 山野さと子
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