イタダキマン、打ち切りで終わった、最後のタイムボカン
こんにちは。
Detch UP!!です、こんにちは。
今日は、「イタダキマン(1983)」の魅力を、お伝えします。
有終の美とはいかなかった、最後のタイムボカン
「イタダキマン」は、タイムボカンシリーズ第七作目の作品です。
西遊記をモチーフにしたキャラクターたちが登場し、主人公孫田空作が、お釈迦様が残した宝のありかをしめす「オシャカパズル」を集めるという物語です。
この作品は、「タイムボカンシリーズ最後の作品」と言われるアニメです。
このあとも、2000年に「怪きらめきマン」が出たり、2008年に「平成ヤッターマン」が出たりしており、タイムボカンシリーズはリメイク的な作品も含めれば、現在も続いているシリーズとも見れます。
しかし、この「イタダキマン」が打ち切りによって終了した事で、初代「タイムボカン」から継続して地上波で放送されていたタイムボカンシリーズの制作は、いったん終了になります。
それまでのタイムボカンシリーズからの変更点、新要素としては、まず主人公のイタダキマン自身が巨大化するようになり、ロボットに乗っての戦いが無くなりました。
また、シリーズを通して描かれていた時間旅行という要素が無くなりましたが、お宝集めという要素は復活しています。
前作「逆転イッパツマン」が、主人公を男性サラリーマン一人にして、シリアス路線を強調した結果、タイムボカンシリーズとしては視聴率が不振でした。
それもあってか、続くイタダキマンはギャグ路線を復活させて、「低年齢の視聴者をターゲットにした作品」を目指したという事ですが、結果的にはイッパツマンを下回る視聴率になり、当初52話を想定していたストーリーは20話で終わります。
しかも、全20話で再構成した形の中での第19話は、野球中継か何かの大人の事情で、未放送に終わってしまいます。
そんな事情もあってか、それまで1話に1個ずつ地道に集めていたオシャカパズルも、最終話ではいつのまにかほぼ全部揃っており「あと1個で完成」という、とってつけた状況になってしまってました。
イタダキマンとしても、タイムボカンシリーズとしても、ハンパな終わり方になってしまった感じです。
なぜ打ち切りに?
監督をして、「おもしろいものが出来たと自負している」と言わしめたイタダキマンですが、実際にテンポの良いおもしろいアニメです。
タイムボカンシリーズお得意の軽快なギャグや、三悪人(イタダキマン内では「二束三文トリオ」という名前で登場)の活躍など、タイムボカンのお約束の中で、ある部分は守られ、ある部分は刷新されています。
「なぜ視聴率が伸びなかったか?」
「なぜ打ち切りになってしまったか?」
というのは、理由はたくさんあるだろうし分かりませんが、確実なものにひとつ「放送時間の変更」という、大人の事情がありました。
前作「逆転イッパツマン」が終了したあと、この時間枠の後続番組はタイムボカンシリーズと同じタツノコ・プロダクション制作の「未来警察ウラシマン」が引き継ぎました。
そして、イッパツマンの終了からしばらくの空白期間があって、別の時間枠でイタダキマンは始まりました。
つまり、タイムボカンシリーズの後続番組としてのイタダキマンの存在に、気づかなかった人がたくさんいました。
それともうひとつ、イタダキマンは女性キャラのハダカや脱衣の描写が、妙に多くあります。
OPのムービーから、カノン先生が大暴れしています。
カノン先生は、本編でもお色気キャラとして、存在感を発揮しています。
そして、敵方の二束三文トリオ(シリーズ通しての3悪人のポジションキャラ)が操縦するデンデンメカの操縦席には、操縦桿の横にオッパイがあったりと、かなり強烈なデザインになっていました。
子を持つ親なら、「家族団らんの席でこんなの見れないだろう」、と思うシーンが多いです。
これでは、ターゲットの低年齢の視聴者は(たとえ本人は見たかったとしても)見れなかっただろうと思われます。
ご家庭で安心して見れるつくりの作品ではありませんが、初代タイムボカンを子供として視聴して大人になった方や、ある程度年齢がいった方には、むしろ楽しめる作品だったかと思います。
他のタイムボカンより話数も少なく見れますし、勇気を出して一度見てみてはいかがでしょうか。
OP「いただきマンボ」を演奏してみた
「不思議そわそわ、君になぜアキナ~」
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